「転生王女と天才令嬢の魔法革命」の第3話「憧憬と追憶の虹霓魔剣」を見たので、感想をメモしておきます。
第3話の紹介 番組公式ホームページ |
https://tenten-kakumei.com/story/story03.html |
ユフィーが不憫で、観るのがとてもつらい回でした。ユフィーは時折作り笑顔を見せるものの、婚約破棄されたことのショックから抜け切れておらず、新しい環境にも慣れず、どこか寂しげな様子。アニスがユフィーに元気を出してもらおうと明るく振る舞いますが、それも空回りしているようで、コミカルなシーンもこれまでの回ほどのキレがない。。。
今回は、第1話の最後にあったナレーションの「およそ、すべてを持って生まれながら、なに一つ持っていなかった令嬢」につながる回だと感じています。ユフィーの空虚な気持ちが伝わってくるセリフがいくつかありました。
例えば、王宮へ出かける支度を整えた後に、イリヤに次のように語っています。
[ユフィー] わからない、というのが正直なところです。いい人だとは思いますが、けれど。。。ただただ、遠くて。
「いい人」というのは、もちろんアニスのことです。でも、まだ二人の距離は随分と離れているようで。。。
王宮で世話になった侍女たちに挨拶をするため訪れた部屋で、年配の侍女と話しをしているところにイリヤがやってきて、次のような会話が二人の間で交わされます。
[イリヤ] 姫様なんて、暴飲暴食はあたりまえ。さらには、ドレスで暴れ回るものですから、何度も縫い直しますのに、やれコルセットはいやだの、ビスチェは嫌いだのと、実に自由でいらっしゃる。
【イリヤの盛大なため息】
[ユフィー] 目に浮かぶようです。
[イリヤ] あるいは、いまのユフィリア様もそうなのかもしれません。ドレスもコルセットも必要ない。あなた様をしばりつけるものは、何もございませんよ。
[ユフィー] そうですね。【少し間をおいて】何も、何もありません。
ユフィーが自身の状況をとてもむなしく感じている様子がよく伝わってきます。
ですが、今回ほんの少し救われる場面もありました。アニスがユフィーのために作成した魔道具をユフィーに試しに使ってもらった後、二人は木陰で話しをします。途中でアニスはユフィーの膝の上で眠ってしまい、ユフィーが次のように独り言つ場面です。
[ユフィー] まったくこの人は。膝枕なんて、誰にもしたことがなかったですね。
【寝ているアニスの顔にこぼれ落ちるユフィーの涙】
【大粒の涙を浮かべるユフィー】[ユフィー] あなたがうらやましいです。アニス様。私もほんのひとかけらでも、この人のようになれたら。
決して楽しい場面ではありませんが、ユフィーがどんな自分になりたいのか、素直に言葉にできた瞬間でした。ユフィー、がんばれ~!第4話にも期待!